歯に対してのフッ素有効性

こんにちは。
川崎市中原区の歯医者、武蔵小杉コモンズ歯科のスタッフです。
本日は虫歯予防におけるフッ素の有効性についてお話したいと思います。
日本でフッ素入りの歯みがき粉が普及し始めたのは2002年と最近であり、実は先進国の中では20年以上遅れての普及率なのです。
虫歯予防が進んでいる欧米諸国では、フッ素入りの歯磨き粉が日々の正しい歯磨きとセットで用いられております。
フッ素入り歯磨き粉を使うことによって虫歯が半減し、使わない場合は虫歯が倍になるという研究結果もあります。
ですので虫歯を減らしたい場合はフッ素入り歯磨き粉は必須になります。
ではフッ素がどのように虫歯を予防してくれるのかをお話したいのですが、その前にまず虫歯のメカニズムについてお話します。
虫歯菌は、私達がお食事をした時の食べかすを材料にして酸を作り出します。
その酸によって歯が溶かされていきます。
歯磨きをせずに食べかすをそのままにしてしまうと酸がどんどん増えていき、ついには歯に穴が空いてしまう病気が‘‘虫歯’’なのです。
そこでフッ素の出番です。
フッ素入り歯磨き粉を使うとフッ素の粒子(フッ化物イオン)が歯の中に入り込みます。
すると歯を構成しているアパタイト結晶という柱を取り囲んで歯を強化します。
強化された歯は酸に溶けづらくなり、歯に穴も空きづらくなります。
ですが、歯の中に入ったフッ素は酸に触れるとなくなってしまうため、定期的に補給する必要があります。
それではどのくらいのフッ素が入った歯磨き粉を使ったらいいのかをお話します。
フッ素の濃度は‘‘ppmF’’といった単位で表されます。
そしてその濃度は年齢と虫歯のなりやすさに応じて変えていきます。
乳歯が生えてきたお子様には500ppmFの歯磨き粉の使用が推奨されます。
うがいができるようになった6歳未満のお子様には1000ppmFの歯磨き粉が推奨されます。
6歳以上からは1450ppmFの歯磨き粉が推奨されます。
虫歯があったり治療した歯がある方は虫歯になりやすいハイリスクの方となるため、フッ素入り歯磨き粉のみに加えて、歯科医院での定期的な高濃度のフッ素塗布も必要になってきます。
1ヶ月に1回の塗布が必要な方もいらっしゃれば、6ヶ月に1回の塗布で予防効果が得られる方もいらっしゃいます。
私達が患者様のお口の中の状態を診たり、日々の歯磨きの頻度や仕方をチェックさせていただき、総合的に判断して塗布間隔を決めていきます。
虫歯は一度できると自然治癒する病気ではありません。
虫歯から患者様の大事な歯を守るためにも、今後も知識を共有させていただきたく思います。
気になることがありましたら、いつでもご相談お待ちしております。
武蔵小杉コモンズ歯科
談話番号 044-455-1408