前歯のオールセラミックスブリッジの治療を公開します

こんにちは。川崎市中原区の歯医者「武蔵小杉コモンズ歯科」の吉田です。
今回は、前歯が残念ながら抜歯となり、ブリッジを入れた患者様の治療内容をお出ししようと思います。
上の前歯がうずいて痛いとの事で来院されました。70代、女性の方になります。見た目も気になるとの事でした。

10年前程に地元の歯医者さんに前歯の根の治療を施され、被せ物を入れたとの事でした。根っこの感染が強く、歯根端切除術という外科治療を行っています。
次問題があれば抜歯になる可能性も伝えられてるとの事です。

状態をさらに確認する為、レントゲンの撮影を行いました。

右上の前歯と左上の前歯は根管治療が施され、根の先は感染を疑う像が確認されました。特に、左上の前歯の根の先は感染により溶けてしまい、お薬が漏れ出ています。状態としてはかなり悪いように思います。抜歯になる可能性を伝え、一度被せ物を除去し、内部の歯の状態把握をすることにしました。

被せ物を除去すると、中の状態が分かりました。右上も左上も大きな金属の芯が装着されており、その下に虫歯があります。これらの歯は、神経が無い為、中に虫歯菌が入り込んでも痛みを感じる事がありません。歯の内部に感染が広がり、根の先に膿が溜まった時にようやく、痛みや違和感を感じるケースが多いです。
以前行われている治療も加味し、やはり保存がかなり厳しい事を伝えました。抜歯をした場合の治療の選択肢をお伝えし、今回は審美面も含めてセラミックスのブリッジ治療を行う事になりました。
まずは、抜歯をし当日中に仮歯を入れます。

抜いた歯を見ると、金属の淵が虫歯になっていました。右上の歯は以前、歯根端切除を行ったとの事で、根っこの先が切断されていました。左上は、根の中に入っていたお薬が飛び出しています。おそらく、根の先が感染によって溶けてしまったのでしょう。基本的に歯の温存を第一に考えますが、このように感染が強く、体が歯を排除しようと反応しているケースもあります。
抜歯と同時に仮歯を入れます。

今回は、右上と左上の前歯2本がなくなってしまったので、右上2本と左上2本をブリッジの支台にします。それぞれの歯を整え、きれいな仮歯を用意して装着します。

抜歯をしたあとの穴はおおよそ3か月から半年ほどで骨や歯茎で封鎖されます。この歯茎の形態を、仮歯をうまく使いながらデザインしていきます。
歯がなくても、歯が生えているように見せるためにひと手間かけていきます。ここを適当に処置してしまうと格好が悪いブリッジになってしまします。

組織が回復し、きれいな歯茎のデザインが完成しました。
特殊な粘土で型をとります。


何度か技工士さんと打ち合わせをし、最終的なセラミックスのブリッジを作製しました。

術前、術後になります。

人前で、思いっきり笑えると喜んで頂きました。
ブリッジや審美治療の相談があればお気軽にご連絡下さい。