TCHについて

川崎市中原区の歯医者「武蔵小杉コモンズ歯科」の吉田です。
皆さんは、朝起きた時に、顎や首回りが張っている経験はありますか?
原因の一つとして、夜間の食いしばりと言われています。
また、日中でも無意識のうちに歯を食いしばっている方が増えているようです。
日中に歯を食いしばる癖を「TCH」と言います。
本日はTCHについてお話します。

TCHとは

TCHはTooth Contacting Habit の略で、日本語では上下の歯を接触させる癖になります。
24時間のうち、歯と歯が接触する総時間はどれくらいでしょうか?
考える機会はなかなかないと思いますが、おおよそ20分と言われています。
驚かれる方が多いと思いますが、基本的に歯と歯が接触する機会はそこまでないのが正常なのです。
唇を閉じた際に、歯が大体2~3mm空いている状態が通常であり、この空隙を私たちは「安静空隙」と呼びます。
この状態が少ない方、つまり歯と歯を接触させてしまう時間が長い方は歯や周りの組織にストレスをかけてしまうのです。

TCHによる症状

歯に関わる症状

・咬合違和感

・知覚過敏

・破折(歯、歯根)

歯以外の症状

・顔回りのこわばり

・頭痛

・肩こり

上記の原因がすべてTCHとは限らないですが、疑われる事があります。

TCHの解消法

まずは、ご自身が日中噛みしめがあるかを意識してみてください。
ふとした瞬間に確認すると、歯と歯が接触している事に気が付きます。特に、何かに集中してる時が多いようです。細かい作業、パソコンやスマートフォン等画面を長時間見てる時は要注意です。まずは、「気づく」事が大切です。
なかなか、意識できない方は、目に入る場所にメモを書くのも良いです。例えば、ご自身のデスクや、パソコンの枠などに、「口を開ける」と書いた付箋を貼る事も効果的です。
症状が続く場合は、睡眠時の歯と歯の接触を軽くする為、マウスピースの着用をすすめる事もあります。

お口の中には様々な組織があり複雑に関わりあっています。歯が痛いと言って必ずしも虫歯であるわけではありません。
一体何が原因なのか、ひとつひとつの可能性へのアプローチが必要になります。
TCHも、お口の中の痛みの要因の一つになります。
お口の事で困ったり、質問があればいつでもお聞きください。