虫歯について②

川崎市中原区の歯医者「武蔵小杉コモンズ歯科」の吉田です。
前回、「虫歯の進み方」についてお話しさせていただきました。今回は「虫歯の治療法」についてお話しします。できれば、前回のブログと並行して読んで頂ければと思います。
虫歯の分類として、CO、C1、C2、C3、C4に分かれてることをお伝えしました。それぞれの状況に応じて、虫歯の治療法はかわります。各治療法をわかりやすくお伝えしようと思います。

虫歯の治療法

COに対する治療

COは、歯に穴があいている状態ではありません。つまり削ったり、埋めたりする必要はありません。ただし、歯の表面は、ザラザラし、少し柔らかくなっています。この状態を、脱灰と言います。脱灰が進むと、穴があいてしまします。原因として、虫歯菌が出す酸によるものなので、一番はよく歯磨きをすることが大切になります。とくに脱灰している場所にフッ素を与えると、歯の表面にフッ素が取り込まれ効率よく硬くなります。COの場合は、治療よりもクリーニングや予防的アプローチが必要になります。

C1に対する治療

C1はエナメル質に限局する虫歯です。少し穴があいている状態です。基本的には、ばい菌がいる場所を取り除き、コンポジットレジンという樹脂で穴を埋めます。大人の場合、C1は進行が遅い為、お口の中が清潔で経過が見れる場合、治療せず予防的アプローチを行うこともあります。 

C2に対する治療

C2は象牙質が虫歯になっている状態です。虫歯の進行が少し早い為、感染している部分は確実に取り除きます。神経の近くまで虫歯がある場合は、特殊なお薬を入れて症状が落ち着くか経過を見ることがあります。(間接覆髓法)最終修復としては、基本的には詰め物(インレー)を詰めて治療します。範囲が狭い場合はコンポジットレジンで修復する場合もあります。

C3に対する治療

C3は歯髄に虫歯が進んでいる状態です。ばい菌が歯髄に入ると、どんどん腐ってしまいます。いわゆる、神経が死んでしまった状態です。一般的には、死んでしまった神経を取り除き、お薬をつめて、最終的に被せ物(クラウン)を装着します。死んでしまった神経を取り除く治療を根管治療と言います。最近は、神経の感染が浅い場合、特殊なお薬(MTAセメント)をいれて、できるだけ神経を温存する方法もあります。

C4に対する治療

C4は神経は完全に死んでしまい、根の外に膿が溜まっている状態です。歯の虫歯がかなり進んだ状態の為、抜歯になるケースが多いです。しかし、チャレンジになる可能性もありますが、根っこの中のばい菌を取り除いて歯の温存をはかる事もあります。抜歯を行った場合は、入れ歯、ブリッジ、インプラント等の治療に移行します。

今回2回のブログにおよんで、「虫歯の進み方」と「虫歯の治療法」の説明をしました。それぞれの状況によって選択肢はかわります。まずは、しっかりとした診断をし、幅のある治療法を選択していきましょう。