歯ブラシについて

こんにちは。
川崎市中原区の歯医者「武蔵小杉コモンズ歯科」の歯科衛生士の片野です。
虫歯や歯周病の予防には毎日の歯磨きが欠かせません。
今回は歯磨きについて説明したいと思います。

歯磨きの大切さ

歯磨きを毎日欠かさずしないといけないのには理由があります。
歯の表面についたプラーク(歯垢)を落とすためです。プラークの中には多くの細菌が存在し、虫歯や歯周病の原因になります。
プラークは粘着質で歯の表面にしっかりついているためうがいでは落とせません。歯磨きによってしっかりこすって落とすことが大切です。

ブラッシング方法

プラークのつきやすいところは特に注意して磨きましょう。
「歯と歯の間」「歯と歯茎の境目」「噛む面」は毛先を届かせることを意識してください
歯と歯の間はデンタルフロスを使って清掃しましょう。
歯を磨くときはどこを磨いているかしっかり鏡を見ながら行うと効果的です。磨き忘れがないように順番を決めて磨いていきましょう。

歯と歯茎の境目の磨き方

歯と歯茎の境目は歯ブラシを歯にまっすぐ当てて横に小刻みに動かして磨きましょう。
この時横に大きく動かしてしまうと歯茎を傷つけてしまうこともあるので注意が必要です。
プラークは粘着質でしっかり歯についているので1本の歯に対して20回磨きましょう。
磨くときは150~200gの力(毛先が広がらない程度)で磨いてください。

歯周病に効果的な磨き方

歯周病は歯と歯茎の境目やポケットといわれる溝にプラークがつきその中の歯周病菌が原因でおこる病気です。
歯と歯茎の境目の清掃は歯周病予防に効果的です。
歯ブラシを歯と歯茎の境目に当て歯ブラシを下の絵のように45度傾けて歯茎をマッサージするようにやさしく磨きます。
この時当てる力が強いと歯茎を傷つけてしまうので力には注意して行いましょう

歯ブラシの選び方

自分に合った歯ブラシを選ぶことは予防のためにもとても重要なことです。ポイントを絞って選んでいきましょう。

毛の硬さ

歯ブラシには「かため」「ふつう」「やわらかめ」がありますが、一般的には「ふつう」タイプがおすすめです。
一番の重要な目的であるプラークを除去するためには「やわらかめ」だと滑ってプラークを落とすのが難しいからです。
歯周病などで歯茎が弱っている方は「やわらかめ」でじっくり丁寧に磨きましょう。
「ふつう」のタイプだと歯茎をさらに傷つけてしまう恐れがあるからです。
歯茎の状態がよくなってから「ふつう」タイプのものにかえていきましょう。
「かため」タイプは歯を磨く時の力が弱い方におすすめです。

柄(持ち手)の形

柄は手の力の入り方で選ぶと選びやすいです。
歯ブラシを持つときはペンを持つときのように歯ブラシを持つペングリップという方法と握って持つパームグリップという持ち方があります。
力の入りすぎてしまう人はペングリップ歯ブラシを持てるまっすぐで細い柄のものがおすすめです。
逆に手に力が入りにくい方や子供や高齢の方はパームグリップでもちやすい太い柄のものがおすすめです。
柄の部分にはたくさんの形や種類がありあます。ご自分で実際に使ってみて好みを見つけてみてください。

毛先の形、ヘッドの形

一般的に毛先の形は平になっているものがおすすめです。
ギザギザしている形や毛先の一部だけが細くなっているものなどもありますが、平なものに比べ歯に毛先全体を歯にあてにくく磨き残しが多くなってしまいます。
毛の太さは太めのほうが歯についてしまったプラークの除去には向いていますが歯周ポケットのケアには毛先が細いものが向いています。
毛先が細いので歯と歯茎の境目の溝にもいれやすいです。上に書いたバス法で磨く場合は柔らかく細い毛のものが適しています。

歯ブラシのブラシがついている部分をヘッドといいます。ヘッドは一般的に植毛が3列、大きさが2~2.5㎝が適合サイズと言われています。
あまり大きすぎると歯を1本ずつ丁寧に磨くのが難しく磨き残しが多くなってしまいます。
逆に小さすぎても時間がかかり効率が悪く毎日丁寧に歯磨きをするのが大変になってしまうので、ご自身にお口や歯の大きさに合わせて選ぶのも大切なポイントです。

当院は、歯磨きの方法や、ご自身にあった道具のアドバイスもしております。
自分に合った歯ブラシを選んで毎日しっかり歯磨きをして虫歯や歯周病を予防しましょう!