ホワイトニング後のセラミックス治療を公開します

こんにちは。川崎市中原区の歯医者「武蔵小杉コモンズ歯科」の吉田です。
この2年程、コロナウイルスによって日常的にマスクを使用する時間が長くなりました。人に歯を見られる機会が減ったとは思いますが、その分、食事の際に自分の歯が気になる方が増えているようです。
マスクをしているうちに歯科治療を進めてしまおうと考えた方も多いかと思います。今回の治療の紹介はホワイトニング後の前歯のセラミックス修復になります。
20代男性で、数年前に左上前歯にセラミックスの被せ物の治療を行っておりました。セラミックスは、以前もブログで書いたように、「普遍性」が売りの材料になります。一度お口の中に装着した後に、経年劣化が起こらないという事です。当該の歯の前後の色に合わせて被せ物を作製します。つまり、色を合わせた歯の変色もしくは、ホワイトニングを行い白味が増すと、被せ物の色が浮いてしまいます。今回の方は、ホワイトニング希望でした。前述した事をご本人にも伝え、左上の前歯のセラミックスのやり替えも込みで治療をすすめさせて頂く事になりました。

ホワイトニングが終了した写真になります。被せ物とかなり色の差があります。この方は、ホームホワイトニングを2ヶ月程頑張っていただきました。ホームホワイトニングは時間をかけると色の後戻りがしにくい事が特徴です。長期的に歯の色を維持したい今回のようなケースは、オフィスホワイトニングよりも有効だと考えております。ホワイトニングがだいぶ進みましたので、古い被せ物を外します。

土台になっている歯の形が悪い為、土台のやり直しを行います。グラスファイバー性の芯と強化樹脂で土台を作り直しました。根の中が感染を起こしている場合は、根管治療を行うこともあります。

歯と歯茎の境目を明瞭化するために、歯茎に細い糸を入れています。元々入っていた被せ物を参考に仮歯を作製します。私は基本的に当日その場で作成する事が多いです。状況によっては事前に技工士さんに作製を依頼し、お口の中で調整することもあります。

しばらく仮歯で過ごして頂きます。理由としては、歯茎のラインが変わらないか、炎症が起きないかを確認する為です。歯茎にマッチしない被せ物を急いで装着すると、慢性的に歯茎の炎症が起きてしまします。被せ物と歯茎の間が赤くなってしまい、ブラッシング時に常に出血を起こす事もありあます。経過をみて問題が無ければ、型どりを行います。

技工士さんに作製していただいたセラミックスの被せ物を、一度お口の中に入れてみます。色味に問題がないか、形は調和しているか。いくつかのチェック項目を確認し、ご本人ともディスカッションします。今回は、色が少し暗いこと、歯の外形が少し平坦な事が気になりました。ここで妥協したら後悔します。治療を受けた方はもちろん、処置を行う私も将来ずっと気になります。納得いく歯を入れる努力は惜しみません。今回の情報と、修正点を技工士さんに伝え、修正をお願いしました。

一見どの歯が作り物かわからないと思います。ご本人も納得して頂けました。同時に私もテンションが上がりました。ご本人と治療の目標をもって、丁寧に治療を行うと良い結果が返ってきます。
ホワイトニング、セラミックス治療の相談がございましたらお気軽にご連絡下さい。